明日は半夏生(はんげしょう)

伝兵エどんの薬箱

2013年07月01日 13:53

半夏(はんげ)という、漢方薬に使う生薬があります。
別名「からすびしゃく」

「半夏生」とは、この半夏が、芽を出す時期とのこと。

半夏には、思い出があります。

大学を出て、仙台で会社勤めをした後に、横浜の薬局に。
その薬局は漢方を扱っており
先生から「これを食べてみなさい」と差し出されたのが半夏。

直径1cmぐらいの球形の根を乾燥し
厚さ5mmにスライスしてありました。

そのたった1枚(1片)を食べたところ、大変なことに!

5分ぐらいすると、のどがチクチク。
そのうちに、毛糸のマフラーを飲み込んだかと思うぐらい
のどがモソモソ。

薬局方という辞典をみると「半夏の味は、えぐい」とありましたが
「えぐい」を体験するとは・・・。

唾を飲み込むと、さらに痛い。冷たい水を飲むと、さらに痛みが増す。
涙が出る・・・。
約1時間は続いたのでしょうか。

江戸時代に薬問屋の小僧さんが、
半夏を飲まされて
番頭さんからからかわれた話しを後から聞きました。
(知っていれば、食べなかった・・・)

でも、私も3人ぐらい悪戯しちゃった。

この半夏も、煎じ薬にすると、のどや胃の薬、神経症の薬になります。
この漢方薬が、すこぶる切れ味が良い!

昔の人の智慧に感激です。